2025年前期の活動報告

前期のゼミで取り扱った9つのテーマとその考察のまとめを紹介します。

【テーマ1】初対面のコミュニケーションをどう乗り越えるか

【考察】
 初対面のコミュニケーションで最も難しいのは、「どこまで踏み込んでよいのか」の判断である。私は個人的に、質疑応答の繰り返しがお互いを知るうえで最も有効な方法だと考えている。しかし、質問されること自体が苦手な人もいるため、一方的にならないよう注意が必要だ。また、相手との関係性や立場によって、適切な距離感は変わってくる。 

 たとえば、相手が上司であれば敬意を持った聞き方や言葉遣いが求められ、一方で後輩には少しフレンドリーに接することができる。さらに、相手が異性の場合には、無意識のうちに警戒心を抱かせないよう配慮することも必要になる。初対面では内容だけでなく、表情や声のトーン、話すスピードなど、非言語的な要素も大きな影響を与える。 

 私は以前、オーストラリアでワーキングホリデーを経験したが、現地では初対面でもオープンでフレンドリーな対応が多く、文化の違いに驚いた。たとえ言葉が通じなくても、笑顔や簡単なあいさつがきっかけで一気に距離が縮まることもあった。その一方で、プライベートな話題にはあまり踏み込まない姿勢から、「聞いていいこと/悪いこと」の線引きを意識している文化でもあると感じた。 

 初対面の場では、相手に関心を持ちつつも、関係性や空気を読みながら一歩ずつ距離を縮めていくことが大切だ。完璧な会話よりも、「相手を尊重する姿勢」が信頼関係の第一歩になると私は考えている。(文責:川村) 

【テーマ2】丁寧なメール文のポイント

【考察】

 丁寧なメールを書くときの留意すべきポイントについて考察を行った結果、次のようなポイントがあることがわかった。

・件名の書き方は、内容がひと目で分かる簡潔な表現とすることが望ましい。例えば「ご依頼の件について」や「打合せ日程のご相談」など、長すぎない表現が適しているのではないか。 

・言葉遣いについては、仕事のメールでは敬語を基本とし、尊敬語・謙譲語を用いた丁寧な表現を使うのが基本である。特に丁重語を使うことを意識すると、文章がかたくなり、丁寧度な印象になるようだ。ただし、敬語使用が過剰になりすぎると不自然になり、かえって読みづらい文章となるので、必要な箇所を丁寧にし、説明や情報は簡潔明瞭にまとめることが相手への配慮となるのではないか。 

・段落構成としては、冒頭に挨拶と目的を述べ、中盤で本題の詳細を整理し、末尾で依頼や確認事項、今後の対応を伝えるのが典型的である。最後に「よろしくお願いいたします」など結びの言葉を加える。

・適切なメールの送り方というものもある。送信前に誤字脱字を確認し、宛先や添付ファイルの有無を点検することも大切だ。また、相手の仕事時間を考慮した送信も心がけたい。 

 以上の基本を踏まえることで、読みやすく丁寧なメールが完成し、誤解のない丁寧な伝達手段となると考えられる。 (文責:高木)

【テーマ3】丁寧な電話の受け答えのポイント

【考察】
 仕事やアルバイトにおける電話対応では、社外の相手や客に対して丁寧な表現を用いることが重要であるが、資料やディスカッションを通して、電話の受け答えを丁寧にするポイントはいくつかあることがわかった。 

・呼称:自分を表す場合は「わたくし」、わたしたちの会社を指す際には「弊社」「当社」などを使うのが基本である。相手の会社については「御社」、相手には「〇〇様」と呼びかけることが望ましい。 

・指示語・時間の言い方:会話では「これ・それ・あれ・どれ」のようなくだけた指示語は避け、「こちら・そちら・あちら・どちら」を用いる。また、時間に関しても「さっき」「あとで」より「さきほど」「のちほど」と言い換えることで、より丁寧に伝えることができる。 

・動詞の尊敬語・謙譲語の使い分け:相手が言う場合は「おっしゃる」、自分が言う場合には「申し上げる」、相手が来るなら「いらっしゃる」、自分が行く場合は「おうかがいする」とする。他にも「ご覧になる/拝見する」「ご存じだ/存じ上げる」などを正しく使い分けることで、電話口でも失礼のない対応となる。 

・典型的な表現:「用件は何ですか」ではなく「どのようなご用件でしょうか」、「わかりました」では「承知いたしました」、「名前を教えてください」は「お名前を頂戴できますか」と置き換える。また、相手の声が聞き取りにくいときは「お電話が遠いようでございます」と言い、最後に電話を切る際は「失礼いたします」で結ぶのが好ましい。 

・クッション言葉(印象を柔らかくする一言):質問する前に「失礼ですが」を入れたり、アドバイスする前に「もしよろしければ」などと一言入れると柔らかい印象になるようだ。他に、依頼の前の「恐れ入りますが〜」、断る前の「申し訳ございませんが〜」などがある。

  このように、相手への配慮をいろいろな形で伝えることで、仕事関係の相手に安心感を与え、仕事の信頼にもつながると考えられる。 (文責:高木)

【テーマ4】面接で自分の長所をどう話したらよいか?

【考察】
   面接でよく聞かれる「自分の長所や短所」について、うまく答えられず悩んでいたため、このテーマについて考えてみた。 
  ゼミではまず、マインドマップを使い、自分にとって大切だと思うキーワードを5つほど書き出し、そこからさらに具体的な内容を派生させていった。そして、関連する要素を線で結びながら、エピソードを交えてストーリーを作っていくことで、文章としてまとめやすくなることに気づいた。特に、面接で使うことを意識すると、実体験を盛り込んだストーリーにすることで、説得力のある自己PRにつながる。

   また、短所と長所は表裏一体であることが多く、両者を組み合わせることでより自然な自己理解を伝えることができるとわかった。たとえば、「人見知りをする」という短所は、「人間関係を大切にしようとする姿勢」や「相手の気持ちを考える慎重さ」といった長所につながる。このように、短所は言い換えや視点の転換によって、ポジティブな印象を与えることができる。実際にマインドマップを使って書き出すことで、自分では気づかなかった強みや特徴に気づくことができ、自己分析がしやすくなった。

   この学びを通して、短所は工夫次第で長所として伝えられること、また、マインドマップなどの可視化ツールを活用することで、自分の考えを整理し、相手に伝わりやすい言葉に変換できることを実感した。(文責:藤代)

【テーマ5】異文化間コミュニケーションを考える −マイクロアグレッション−

【考察】
 異文化間コミュニケーションについて考える一例として、「マイクロアグレッション」について調べてみた。
 「マイクロアグレッション」とは、無意識の偏見や先入観が言葉や態度に表れて、相手に否定的なメッセージを送ってしまう現象である。
   資料によると、マイクロアグレッションの行為者は、悪意や差別の自覚を持たない場合が多いという。一方、マイクロアグレッションの対象者においては、そのような発言が精神的な負担となったり、自己否定感を生じさせる危険がある。
 例としては、「外国人なのに日本語が上手ですね」「女性なのにリーダーに向いている」など、特定の属性や背景に対する無自覚な決めつけが挙げられる。ゼミではそれぞれが思い当たるマイクロアグレッションの例を挙げてみた。
 マイクロアグレッションは差別の一形態だが、その特徴は行為者が自覚しないまま日常的に繰り返される点にある。無意識の言動だからこそ、社会的に広がりやすく、組織や社会の中での偏見や排除につながるおそれがあり、私達は大学生活においても注意深くなるべきだという結論に至った。(文責:高木)


【テーマ6】「やさしい日本語」とは?

【考察】
 現代社会で使われるようになった「やさしい日本語」について、その使われるようになった背景や目的について考えてみた。
  まず、ゼミでは、いくつかの市町村から公開されている「やさしい日本語」の案内や手引き、作り方などを集めてみた。
  集めてみてわかったのは、地域で生活する外国人が増えていること、その外国人が日常生活の中で、また、災害が起きたときに、すぐにわかる日本語が必要なため、市町村からの案内や看板に、すぐに見てわかる日本語の表記が必要であることだ。
 さらに、それらの資料から「やさしい日本語」の作り方のコツを学んだ。例えば、難しい漢字語彙をひらがなの言葉に変える、敬語の使用を避ける、漢字を使う場合はルビをふる、複雑な構造の文章は、句読点で区切るようにするなど、ゼミ内でも練習をしてみて、その意義を実感することができた。
 例えば、「ご出身は?」は「国はどこですか?」、「お持ちですか?」は敬語を使わず「ありますか?」と聞くなどの変換をすると、わかりやすくなることがわかった。
 この学びを通して、これまで社会生活において丁寧な言葉を使うことはよいことだと考えていたが、場合によっては丁寧な言葉をあえて使わないことも相手への配慮につながるということがわかった。(文責:高木)

【テーマ7】性格とコミュニケーションの関係

【考察】
 皆さんはMBTIをご存知だろうか。MBTIとは心理学をもとにした性格診断で、最近では日本の若者の間でも広がっている。特に韓国では人気が高く、就職活動時にMBTIのタイプを記入する企業もあるほどだ。 

 私はオーストラリアでのワーキングホリデー中に韓国人の友人と出会った。とても仲が良かったが、何度も喧嘩をした。原因の一つはMBTIの「T(Thinking)」と「F(Feeling)」という性格の違いにあった。 

 MBTIには4つの指標があり、その中のTとFは「論理重視」か「感情重視」かを表す。彼女はTタイプで物事をはっきり言うが、私はFタイプで感情に敏感なため、その率直さに傷つくことがあった。逆に私の感情的な反応に、彼女が戸惑うこともあった。 

 しかし、MBTIの違いを知ることで、私たちはお互いの価値観を理解できるようになった。お互いがお互いの性格を理解して寄り添う関係性を構築することができた。性格が違えば、コミュニケーションの方法も当然変わってくる。だからこそ、相手のタイプを理解したうえでどう接するかを考えることが、人間関係を築く上でとても大切だと私は感じている。(文責:川村)

【テーマ8】男女のコミュニケーションの相違

【考察】
 自分が過去に男女間のコミュニケーションでうまくいかなかった経験があったため、このテーマについて深く考えてみた。ゼミでは、「話すときの目的の違い」「コミュニケーションの傾向の違い」「非言語コミュニケーションの違い」「話題の選び方の違い」の4つの観点から、心理学の知見をもとにディスカッションを行った。 

 まず、「話すときの目的の違い」では、男性は目的志向型で、情報の伝達や結論を重視する傾向があるのに対し、女性は関係志向型で、共感やつながりを大切にするとされる。次に、「コミュニケーションの傾向の違い」では、男性は問題を解決することを重視する一方、女性は話を聞いてもらうこと自体に価値を感じるという。こうした違いがすれ違いの原因になることもある。 

 さらに、「非言語コミュニケーション」では、男性は明確な言葉による指示を重視し、表情や声のトーンなどの非言語的なヒントに気づきにくいことがある。一方、女性はそうした細かな表情やしぐさを読み取る能力に長けている傾向がある。そして、「話題の選び方」においても、男性はスポーツや趣味などの事実に基づく話題を選ぶことが多く、女性は人間関係や感情を共有できる話題を好む傾向がある。 

 ディスカッションの中では、現代社会ではこうした性差が少なくなってきているという意見もあったが、男女間の傾向を理解しておくことで、相手に対する配慮が生まれ、コミュニケーションにおける誤解やすれ違いを減らすことができると感じた。この学びを今後の対人関係に活かしていきたいと思う。 (文責:藤代) 

【テーマ9】最近流行している言葉にはどんなものがあるか

【考察】
 現代社会では、流行語が日常的に使われているが、それらの言葉がどのように生まれ、どのように広まっていくのかについて考えてみた。まず、それぞれが気になる流行語を調べ、ゼミでディスカッションを行った。その結果、流行語は主に「形容詞系」「SNS発信」「オタク界隈」「スポーツ・ゲーム」の4つに分類できることがわかった。 

 形容詞系の流行語には、「ムズイ(むずかしい)」「エモい(感情が動かされる)」などがあり、これらは比較的古くから使われており、時代を超えて定着しやすい傾向がある。言葉としての使いやすさや、感情を簡潔に表せる点が長く残る理由だと考えられる。 

 SNS発信の流行語は、インフルエンサーの投稿や流行動画などを通して拡散されることが多く、「それマ(それマジ?)」や「あーね(ああ、なるほどね)」のように、既存の言葉を省略して使いやすくしたものが多い。しかし、こうした言葉は流行の波が早く、1年程度で使われなくなることも多い。 

 オタク界隈では、アイドルやアニメなどに関連する言葉が多く、「ビジュ(見た目や雰囲気)」のように、特定のファン層の間で生まれ、広まっていく特徴がある。スポーツやゲーム分野では、麻雀用語が由来の「安牌(あんぱい)」や「神引き」などが例として挙げられた。 

 このように、流行語には多様な発信源があり、使われ方にも特徴がある。ディスカッションを通して、特に形容詞系の流行語は今後も残りやすいと考えられる一方で、SNSや特定の界隈から生まれる流行語は流行の移り変わりとともに短命になりやすいことが分かった。今後も新たな流行語が生まれ、言葉は進化し続けるだろう。(文責:藤代)